獣医師に飼ったハムスターの下痢体験談と対処法

ハムスターの飼育について

こんにちは!まるです。

突然ですが、私の本業は獣医師です。と言ってもまだ新人で修行中の身です。

私は今までハムスターを5匹飼っていました。

その中で下痢を起こしたのが2匹。

そのうち1匹がそのまま亡くなっています。

人間からしたらたかが下痢ですが、体の小さいハムスターにとってなんと下痢は命の取りなんです。

今回は下痢によって亡くなってしまったハムスターの経験をお話をします。

きっかけはペットショップお迎えによる環境変化

この子の名前はきんた(あだ名:きんしゃん)で、生後2週間くらいでうちに来ました。

家に来て2日後くらいからやや緩いか?くらいのうんちをし、3日目には完全に水様の下痢になっていました。

巣箱からあまり出てこず、今考えたら体調が悪かったからかもしれませんが、当時は巣箱から出てこないのは家に来たばかりで慣れてないかもしれないとも思い、普段の様子を知らないために体調が悪いかどうかの判断が難しかったです。

3日目の夜に下痢に気づいたので、病院に連れて行けたのは家に来て4日目でした。

その頃には目元が陥没しているなど脱水の所見がみられました。

その日病院では点滴(電解質の補正とビタミン剤の投与)をしてもらい、駆虫薬を貰いました。

この時、新鮮なうんちが取れず、私が持って言った便は乾燥していたために菌や寄生虫等の検査ができませんでしたが、症状が激しいため、とりあえず一通りの寄生虫を網羅して効果のある駆虫薬を処方してもらいました。

ハムスターは体が小さいので、もちろん薬の用量も小さく、目薬のケースに入ったものを渡されました。その薬を1日1.2滴くらいだったかと思います。(ここらへんの記憶は曖昧)

また、この時食欲も落ちていたので、強制的にカロリーを取るための美味しい液状のご飯(栄養剤)みたいなものを貰いました。

これも目薬のケースに入れられてましたが、与えにくいのでシリンジで吸ってあげていました。

病院で糞便検査をしてもらう時の注意事項

ここで、飼い主の皆様に、病院で糞便検査を頼む時の注意事項をお伝えしたいと思います。

こちらから糞便検査を頼むというより、基本初診の下痢であればまず病院側から糞便検査をしたいと言われると思うので、ペットが下痢をして病院に連れていく際には最初からうんちも持参する必要があります。

病院にうんちを持っていく際の注意点として、うんちが乾燥してしまっていると見れないので、ラップなどに包んで乾燥しないよう持っていく必要があります。

なお、なるべく直近でした新鮮なうんちがいいです。

排泄してから時間が経っていると、菌が死んでしまって検出できなかったりするからです。

病院に行く前日の便を取っておいて、もし当日うんちをしたらそっちを持っていく、当日うんちをしなかったら前日の便を持っていく、のようにするのが良いでしょう。

糞便検査とは何が行われているのか

病院での糞便検査は基本的に、顕微鏡で菌や寄生虫の卵を探します。

寄生虫の虫体ではなく卵を見る訳は、寄生虫自体は種類により体のあちこちに寄生しますが、大体決まって卵はうんちと共に外界に排泄され、他の寄生主に寄生して寄生虫の生活環は回っていくからです。

顕微鏡での糞便検査には直接法浮遊法があります。

直接法では、便を生理食塩水に溶かして、スライドグラスに薄くのせ、便中の細菌叢を見ます。

球菌や桿菌が見られるのは正常ですが、その割合が明らかにおかしかったり、らせん菌や芽胞菌がいるのは異常です。

このようならせん菌や芽胞菌を飼い主に分かりやすいようまとめて「悪玉菌」と言ったりします。

浮遊法では、生理食塩水にうんちを溶かして10分程度置きます。そうすると、糞便中の軽い虫卵が浮いてくるので、表面の生理食塩水だけをとって顕微鏡で虫卵の有無をチェックします。

獣医師は虫卵の形や大きさから、その虫卵がどの寄生虫のものかを特定します。(似ていて種類まで特定できないこともまりますが、条虫か、円虫か、などまでは最低限分かります。)

虫卵があるのは、どんな虫卵でも異常です。菌みたいに、正常でもいる寄生虫というのはなく、ただ少数ならば症状をきたさないので問題ない、という場合もあります。

きんしゃんのその後

さて、私の飼っていた子の話に戻りますが、病院から帰宅後、その日のうちに新鮮便が取れたので、私だけ再度病院に行き、糞便検査をしてもらいました。

その結果生後わずか2週間のきんしゃんのうんちから見つかったのは条虫の卵でした。(種の特定まではできず、おそらく方形条虫とかそこら辺の疑いはあった)

治療は病院に行った時の点滴と、引き続き出されていた栄養剤と駆虫薬を飲ませること。

栄養剤はハムスターが養分を取れるようにできる限り頻繁に、食べれば食べるだけあげた方が良いとのこと。駆虫薬も苦いけど、頑張ってあげてと言われました。

家に帰って、抗生剤と栄養剤をあげましたが、これがなかなか食べてくれず難しい。

後日、先生に全然食べてくれなかった話をすると、抗生剤はまだしも栄養剤は美味しいのに、それにも食べつかないとなるとかなり状態が悪いねと言われました。

 きんしゃんは結局、幼体だったこともあり、症状の悪化に治療が追いつかず、腸の動きが完全に止まり、緑色の便をし、最終的には脱腸も起こってしまいました。(ハムスターは重度の下痢が続くと脱腸しやすい生き物)

一度病院で脱腸の整復をしてもらったのですが、結局下痢が続いているため再び脱腸(せっかく整復しても再脱腸するのはあるある出そう)。

そのまま栄養も取れず、痩せて亡くなってしまいました。

ハムスターの下痢は甘くみてはいけない!

ハムスターの下痢は本当に進行が早い。昨日まで動いていた子が、今日には脱水。数日で命に関わる。

「たかが下痢」ではありません。小さな体にとっては、全身疾患です。

だからこそ、私が今強く思っているのは

・様子を見すぎないこと
・必ず新鮮便を持ってすぐ受診すること
・そして、元気なうちから腸内環境を整えておくこと

これに尽きます。

一つ目の様子を見過ぎないこと、これが一番大事です。
下痢をしたら1日でも早く獣医師の元へ連れていくこと。
少しでも早く、体力の残っている段階で治療をスタートするのが当然好ましいからです。
なので、この経験があったからこそ、今飼っているハムスターは、軟便の段階で病院に連れて行っています。

飼い主ができること

ハムスターの腸はとても繊細です。
環境の変化、ストレス、食事内容、寄生虫、細菌バランスの乱れ、少しのきっかけで崩れます。

下痢になってから慌てるのではなく。ならない体づくりをしておくこと。
これができたら理想的!

じゃあ飼い主にできることは?という話になりますが、健康な子に対して予防的にできることと言えば環境ストレスを最小限にすることと、腸内環境の改善になります。

正直、ペットショップからお家に迎えた時の環境変化は、どうしようもないものでもあります。
ペットショップのケージに入っていたおが屑を大量に箱に入れてもらい、家でのケージに移して自分の匂いがするように工夫もしていましたが、それでもきんしゃんは体調を崩してしまいました。

けれど、その後の生活におけるストレス対策はできることがあると思います。

ハムスターの落ち着く環境を作ってあげること。巣箱や回し車、新鮮な飲み物と食べ物があるケージ作りをすること。温度管理も重要です。

また、人間でも腸内環境が大事と言われますよね。それはハムスターも同じです。

実はペットショップやネットでハムスターの腸活アイテムが何種類も販売されており、おやつやサプリ感覚であげられるのでとてもおすすめです。

善玉菌をサポートして、腸のバランスを整えておく。体力の土台を作っておく。

整腸剤は「治療薬」ではありません。でも、“守るための選択肢”にはなります。

私が与えている腸活おやつ(腸活ピューレ)

私は今飼っているハムスターにはこんな乳酸菌の含まれるおやつをあげています↓

ちなみに別味もあります↓

ちゅーるみたいな感じで、とろっとしたペースト状になっていて、おやつ感覚であげることができます!
実際うちのハムスターも、あげたらすぐにペロペロ舐めつくので、とても美味しいようです。

かかりつけ獣医師におすすめされたサプリ

ちなみに、きんしゃんの時にお世話になったベテラン獣医師の先生に紹介されたのは、乳酸菌タブレット

Sanko
¥991 (2026/03/07 00:33時点 | Amazon調べ)

↑このような商品で、腸活ピューレに比べるとサプリ感が強いです。

腸活ピューレも、乳酸菌タプレットも、どちらも日常的な腸内環境のケアとして、予防的に与えておくものです。つまり、下痢になった時にこれらを飲ませても、整腸剤のような治療薬になるわけではないので、必ず病院を受診してきちんとお薬をもらってください。

毎日食べさせる必要はないと思いますが、定期的に与えておくと安心です。

私は腸活ピューレの方が乳酸菌タブレットよりもおやつ感があっておいしそうなのでピューレを与えていますが、これは個人の好みで乳酸菌タブレットでももちろん効果としては申し分ないでしょう。

最初はどちらも試してみて、よく食べてくれる方を続けるのでも良いですね♪

また、お迎えするタイミングでも与えておくのも大事です!一番お腹を崩す可能性の高いタイミングなので。

ハムスターと迎えてフードなど色々揃えるときに、一緒に購入しておきましょう。

まとめ

正直に言うと、きんしゃんの時に
今の知識と予防意識があったらと何度も思います。

もちろん、すべてを防げたとは限りません。ペットショップにいた時点でお腹に寄生虫がいたのは、仕方がない。でも、できることはもっとあったかもしれない。

だからこのブログを書いています。

もし今、あなたのハムスターが元気なら。その「元気な今」こそが、予防のタイミングです。

小さな命は、想像以上に繊細。でも、だからこそ飼い主が意識を高く持って守れることもあります。

きんしゃんの経験が、どこかの誰かのハムスターを守るきっかけになりますように。

まる
まる

最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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