はじめに:ファン待望の「レゼ編」がついに映画化
原作ファンの間で特に人気の高い『チェンソーマン レゼ編』。
「デンジとレゼ」という儚くも切ない関係を描いたこの章が、ついに映画化されました。
アニメ『チェンソーマン』の1期が終わった後から、ずっと映像化を待ち望んでいた人も多いのではないでしょうか。
私もその一人で、公開してすぐに映画館へ駆けつけました。
そして、観終わったあとの率直な感想は——
「想像以上に映像がすごい。これは“動くアート”だ。」
まさにそう感じる、圧倒的なクオリティでした。
戦闘シーンの映像が凄まじい:抽象的なのに伝わる“混沌の美”
まず最初に伝えたいのは、戦闘シーンの映像表現が圧倒的ということ。
『チェンソーマン』という作品は、血や肉、破壊、混乱といった「ぐちゃぐちゃな世界観」が魅力でもあります。
今回の映画では、その“ぐちゃぐちゃ”をアートとして成立させるレベルの映像美に昇華していました。
戦闘シーンの映像はとにかくチカチカしていて、原色が混在していたり抽象的な線や、崩れた形、視覚的ノイズのような動きが多い。なのになぜかちゃんと「何が起きているか」が伝わる。
混乱しているのに理解できる——そのバランス感覚が本当に絶妙でした。
レゼとの戦闘では、動きの流れが止まらず、視点が自在に切り替わることで、まるで自分もその場に放り込まれたような感覚になります。
結論、躍動感がものすごい。
圧巻でした…!
音楽のセンスが光る:オープニングのアイリスアウトでテンションMAX
映像だけでなく、音楽の演出も完璧でした。
静かな緊張感のあるシーンでは余計な音を排除し、アクションシーンでは一気に音が爆発する。
その緩急のつけ方が本当に巧みで、映像と音の一体感に鳥肌が立ちました。
特に印象に残ったのは、オープニングのアイリスアウト。
やっぱり、というか当然!?米津玄師って天才ですね!!
音楽が流れ出すあの瞬間、「うわ、始まった……!」という高揚感に包まれました。特に私は初回、dolby atmosという立体音響で鑑賞したので、まるでライブを観ているような没入感で一気にテンションがぶち上がりました!
このオープニングだけで「この作品にかける熱量」が伝わってきました。
レゼ編のテーマと映像の相性が抜群
レゼ編は、ただのバトルではなく、デンジとレゼの関係を通して“人間らしさ”や“愛のかたち”を描く物語です。
今回の映画では、そうした感情の揺れをセリフではなく映像で語る構成になっていました。
言葉を重ねるよりも、視線や沈黙、光の変化などで心情を表現する。
この“余白の多い演出”が本当に素晴らしく、静けさの中に感情が滲み出る瞬間がいくつもありました。
アクションの激しさと、恋愛の儚さ。
この二つの要素が絶妙なバランスで共存していて、観終わった後に深い余韻が残ります。
映像・音楽・演出、すべてが高次元で融合
MAPPAの映像クオリティはもはや説明不要ですが、今回はその中でも特に“表現の挑戦”を感じました。
ぐちゃぐちゃなのに美しい。暴力的なのに詩的。
この“相反する要素の共存”こそ、『チェンソーマン』という作品の真骨頂であり、それを映画という形で見事に体現していました。
音楽・効果音・光・影、すべてが計算されていて、まさに「芸術作品」としての完成度。
アニメ映画というより、感覚で観る映画という表現がぴったりかもしれません。
まとめ:『チェンソーマン レゼ編』は「暴力の美学」を極めた映像体験
『チェンソーマン レゼ編』は、単なる原作再現ではなく、アニメーション表現そのものの進化を感じさせる作品でした。
抽象的な描写でも意味が伝わり、激しい戦闘でも目を離せない。
そして、映像と音が一体となって心を揺さぶる。
「チェンソーマン」というカオスな世界を、ここまで美しく描いた作品は他にありません。
レゼ編は、ただのスピンオフではなく、チェンソーマンという作品の核心を映し出す鏡のような映画でした。
観終わったあと、静かに席を立ちながら思いました。
——これは“映画”というより、“体験”だった。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
私は原作からファンであり、原作を読んでから映画を見ると理解しやすくより楽しめるのでおすすめです。原作も気になる人はぜひ♪↓



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